今回は前回に引き続き、栃木県日光市にある日光田母沢御用邸を取り上げてみたいと思います。
前回→日光田母沢御用邸①
この田母沢御用邸は106部屋もの部屋数を誇り、そのすべてを記事にすることはできないため、私が感じた3つのポイントに絞って解説してみたいと思います。
その② 和洋折衷
明治時代に洋風建築の隣に和風建築の別館を建てた形式のものはいくつか知っていますが、この日光田母沢御用邸のように和風建築の中に洋風の装飾を取り入れているものはあまりないのではないでしょうか。
●シャンデリア
御用邸にはたくさんの部屋がありますが、そこには非常にたくさんの種類のシャンデリアが使い分けられています。
思い出せる範囲で紹介してみます。
【玄関入ったトップライトのところ】
【”御玉突所”と呼ばれるビリヤードの部屋】
まぶしくてプレイの邪魔にならないようなカバーがついているのでしょうか。
それにしても、あまりにも素敵なビリヤードルームです。
【謁見の間のシャンデリア】
来客と公式に面会をする部屋の照明です。
【御食堂のシャンデリア】
天皇皇后両陛下が日常生活で食事をされた部屋の照明です。
【御湯殿】
浴室の照明です。
【高等女官部屋の照明】
着物をかける衣文かけをイメージした和風のシャンデリアだそうです。
ちなみの高等女官の部屋の照明は上の写真のように天井の真ん中にはついていません。これは、庭から見たときに障子にシルエットが映らないように工夫されているのだとか。
【内謁見所】
皇后陛下が来客と面会する部屋の照明
【御寝室】
皇后さまの寝室の照明です。
【皇后御座所】
皇后さまの執務室、居間です。
上の二つの照明は女性らしくシャンデリアのシェードに赤が入っています。これは金を王水に溶かし発色させたものだそうです。
●カーペット
日光田母沢御用邸では部屋の用途や格式によって色数の違うカーペットが敷かれています。
【謁見所】
【御学問所】
【御座所】
上の三つの部屋には20色のアキスミンスターカーペットが敷かれています。
【御食堂】
【玄関廊下】
【内謁見所】
その他にもカーペットが敷かれた部屋がありますがそれらはウィルトンカーペットが使われています。
このように和風建築なのに洋風の装飾がされているにもかかわらず違和感を感じさせずに品格を感じさせる内装でした。
ちなみにウィルトンカーペットとアキスミンスターカーペットの主な違いは使っている色数で、ウィルトンは5色までに制限されます。したがって当然アキスミンスターカーペットのほうが高級品となります。
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