「店舗の内装工事を検討しているけど、建築工事とどう違うの?」
「内装工事はどのような工事なの?」
このように、店舗の内装工事を検討している方は多くいらっしゃると思います。
しかし、内装工事と建築工事の違いについて詳しく知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、内装工事の内容を紹介した上で、建築工事との違いについて解説します。
内装工事は建物の内部の工事のことを指します。
具体的には、建物を改善するために壁や天井、床といった内部を工事します。
店舗をリフォームする場合は電気やガス、水道といった設備工事も含みます。
つまり、内装工事は内装を変化させる工事全般のことを指します。
内装工事と建築工事の違いは、建物を一から建てるか否かです。
建築工事は内装工事と違って、新築や増築といった大掛かりな工事である場合がほとんどです。
そのため、内装工事と建築工事では関わる業者が異なる場合が多いです。
設計やデザインを依頼する前に、内装のイメージを膨らませておきましょう。
設計やデザインの打ち合わせをする際に、内装のイメージについて聞かれます。
そのため、内装イメージに近い資料を準備しておくと良いでしょう。
内装工事は施工内容によって費用が異なります。
また、内装工事は追加の費用を請求されることがほとんどです。
言い換えると、初期段階と最終段階では内装工事の費用が変化しやすいです。
そのため、内装工事はきちんと行われているか、内装工事の費用は適切かどうかを逐一確認しましょう。
前述した通り、内装工事は施工内容によって大きく変わります。
また、業者の違いによっても費用に幅が生まれます。
そのため、複数の業者に見積もり依頼を行いましょう。
見積もりを複数取ることで、詳細な費用の比較ができます。
さらに、費用だけではなく業者の対応や知識の差も顕著に出てきます。
内装工事を行う場合、どれくらいの期間が工事にかかるかを把握する必要があります。
特に店舗の内装工事を行う場合は、工事の期間中に通常営業ができません。
業者によってスケジュールが異なるので、事前に確認しておきましょう。
また、工事の期間から逆算して具体的な内装工事のプランを立てる必要があります。
ここでは内装工事の基本的な工事内容である、「軽鉄工事」「ボード工事」「クロス工事」「塗装工事」「左官工事」「床仕上げ工事」「木製建具工事」の7つをご紹介します。
1つ目は軽鉄工事です。
軽鉄工事とは、仕事場や商業施設などで空間を区切るための天井や床の下地材を設置する工事です。
材料には薄い鉄製のものを使用し、木材とは違って水や湿気に強く、燃えてしまう心配もありません。
そのため、現在内装工事の現場で非常によく使用されます。
主な施工箇所は天井や壁の骨組みなどです。
軽鉄工事の特徴として、木材と比べて高い水準で防火基準を満たせること、工事期間を短縮できること、工事単価が安いことなどが挙げられます。
2つ目はボード工事です。
ボード工事とは、天井やクロスの下地工事のことです。
具体的には石こうボードを壁や天井に貼り付けていく作業にあたります。
この石こうボードには断熱したり、防音したり、耐火したりする役割があり、たくさんの機能を有していることがわかっていただけるでしょう。
そのため、建物の特性や用途を十分に考慮して、適切な素材を選んで施工することになります。
3つ目はクロス工事です。
クロス工事は壁紙工事とも呼ばれ、内装工事の中でも比較的コストを抑えて施工できる工事です。
明るい内装をシックな印象にしたり、落ち着いた内装を明るい印象にしたりと内装の雰囲気をガラッと変えられます。
クロスの寿命は一般的に10年と言われていますが、それほど壁紙が劣化していない場合でも10年前後で張り替えることによって常に内装をきれいな印象に保てます。
4つ目は塗装工事です。
塗装工事とは、建築物の下地素材に塗装を行う工事のことです。
使用される塗料は顔料や油類、合成樹脂、添加剤、溶剤などでできています。
この工事は見た目をきれいに整え、サビや腐食、ホコリの付着などを予防する意味で非常に重要です。
ただし、塗装工事は必ずしも工事現場で行われるとは限らず、工場での製作時に塗装が行われるケースも存在します。
5つ目は左官工事です。
これは壁などの工作物にモルタルや漆喰、繊維などを「こて塗り」や「吹付け」といった方法で貼り付ける工事のことです。
通常、最終的な表面仕上げの塗り工事全般のことを左官工事といいます。
左官工事としては日本壁塗りやモルタル塗り、プラスター塗りや打ちっ放しコンクリート補修などが代表的なものとして挙げられます。
6つ目は床仕上げ工事です。
床仕上げ工事とは、住宅やビル、公共施設や商業施設のような建築物の天井仕上げや壁張り、ふすま工事、畳工事などと同様に、建築工事の仕上がりを左右する重要な工事です。
ケースバイケースで高さの調整や空気の通り道の確保といった工事を行います。
このようにして機能性と見た目の美しさの両方を実現できるよう、素材の異なる床材を使用して仕上げていきます。
7つ目は木製建具工事です。
これは木製の建具を設置する工事です。
建具とは、建築物の開口部に取り付けられる仕切りのことで、主に壁の開口部に設置され、扉や窓として用いられます。
具体的にはふすまや室内ドア、障子などが挙げられます。
内装工事の費用について知りたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
結論から申し上げますと、内装工事の費用は物件が居抜きかスケルトンかによって大きく変わってきます。
そもそも居抜きとは、前のテナントが使用していた設備などが残っている状態で借りられる物件のことです。
極端な例ですが、同じような店舗でテナントとして入る場合には看板やサインのみの変更で開業が可能である場合もあります。
一方でスケルトンとは、床材や壁材がなく、コンクリートが剥き出しになっている状態の物件です。
そのため、居抜きとは違い、設備などが全くありません。
ここからはそれぞれのメリットをご紹介していきます。
居抜き物件の最大のメリットの1つは比較的低コストで開業できることです。
先ほどご紹介したように、居抜き物件には内装や設備などが残っているため、何もない状況から工事を始める必要はありません。
加えて、スケルトン物件を工事するのに時間がかかるのに対して、居抜き物件は短い期間でオープンできます。
ただし、居抜き物件だとレイアウトの大きな変更ができないことには注意が必要です。
物件が作り込まれていればいるほど、前店のイメージをなくすことが難しいです。
また、古い設備や品番の記載がない設備がある場合、メンテナンスにも影響が出る可能性が高いので注意が必要です。
一方で、スケルトン物件のメリットは何もない空間からレイアウトを自由に設計できることです。
そのため、より希望に近い店舗を実現できるでしょう。
このように、開業コストを抑えたい方やできるだけ早く出店したい方は居抜き物件が、レイアウトや設備にこだわりたい方はスケルトン物件が向いていると言えるでしょう。
今回は、内装工事の内容と建築工事との違いについて解説しました。
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