ファンの方には釈迦に説法になってしまいますが、ウイリアムモリスという方をご存じでしょうか?
ウィリアムモリス(1834-96)はイギリスの芸術家・詩人・作家・思想家・社会運動家。
デザイナーの草分け的な存在であり、アーツ&クラフツ運動の中心人物です。
壁紙に関わらず、ファブリックス、ステンドグラスなどもデザインしました。
産業革命によって、当時「世界の工場」と呼ばれたイギリスではそれまで職人が手仕事でやっていたものを機械が肩代わりするようになり、大量生産による安価な粗悪品が大量に作られました。
この状態を批判的にとらえたモリスらが「手仕事に戻り生活と芸術を一致させよう」という思想のもとにおこしたムーヴメントがアーツ&クラフツ運動です。
モリスの思想は他の国の美術活動にも影響を与えました。
美術史家の藤田治彦さんによると、モリスは世界で初めて本格的に「民衆の芸術 Art of the Peple」を唱えた人物です。それまでの芸術は特権階級だけのものでした。
モリスはマルクス主義に熱烈に傾倒し ますが、アンチ資本主義という立場で活動したという意味では芸術界のマルクスと考えられなくもないですね。
さて今回紹介するのは、そのモリス商会が創ったデザインのライセンスを持っている、英国サンダーソン社と契約を結んでいる日本の壁紙メーカーリリカラから、実際にウィリアムモリスがデザインした輸入壁紙を5つ紹介します。(LY-14067以外はすべて輸入壁紙です)
①LY-14038 ひなぎく
幅52cm×10m巻/本売り
1864年、最初に手掛けた壁紙
(このひなぎくの主題は1860年代から70年代を通じてタイル、ステンドグラスや刺繍に
も使われている)
②LY-14043 柘榴あるいは果実
幅52cm×10m巻/本売り
1864年、初期のデザイン
③LY-14034 柳の枝
幅52cm×10m巻/本売り
1887年、晩年のデザイン
④LY-14050 ブラックソーン
幅52cm×10m巻/本売り
1892年、晩年のデザイン
LY-14067 エーコン
布壁紙 幅94.5cm
1879年のデザイン
ちなみに小山社長のリビングにもモリス壁紙使っていますが、派手なようでいて落ち着く不思議な壁紙ですよ。
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