畳と襖の価格について
※ふすまと畳の業界は残念ながら和室数の急激な減少によって大きく衰退している
業界です。襖の専門メーカーも木製建具や内装などへ移行して撤退していっており、
職人の高齢化も著しい状態です。そんな中、我々若い職人も厳しい価格競争のなかで時に
は夜遅くまで働いて何とか利益を確保しようと必死です。
しかし畳やふすまの業界が本当になくなってしまうかと言えば、そうではありません。
神社仏閣の例をあげるまでもなくこの先にも職人の技術は必要です。
もちろんお客様の立場に立てば安いに越したことはないことは重々承知ですが当社で
はこうした現状を客様にはお伝えしたうえで、価格についての説明をさせてもらって
います。
われわれ畳、襖の業者は年々下がりつづける売り上げを何とか確保しようとして
値下げしてもいいから何とか仕事を受注したいと思い、値引き競争をしてきてしまいました。
そのためお客様も「畳と襖は値引きするのが当たり前」というイメージになってしまっている
のかも知れません。しかし実際は激しい値下げ競争ですでに業界は疲弊しきっています。
もちろんお客様あっての商売なのでもしその金額がお客様の生活を圧迫するようであれ
ば喜んで値引かせていただきます。しかしさほどの痛手にならないようであれば、次の
世代の育成と思って、適正金額でのお取引にご協力頂けないでしょうか?
㈱R.Life 代表取締役 小山良造