世界遺産CST駅-リョーゾー社長 西遊記4
リョーゾー社長は2019年の11月にインドのムンバイに行きました。
今回の旅のメインにしていたのは内装デザイン、建材の見本市ACETECH Mumbai2019視察でしたが、せっかくインドまで行ったので当然街を冒険してきました。
その様子もレポートしてみたいと思います。
●ムンバイなのにヨーロッパみたい
ムンバイと一口に言っても実はエリアによって全く違った個性を持っています。
金融街もあれば洗濯労働者の町ドビーガートもあり、スラム地域もあれば高級住宅地域もあります。
【洗濯労働者の町と高層ビル】
第62回英国アカデミー賞を受賞したムンバイのダラヴィを舞台にした映画、”スラムドッグミリオネア”を見たことがある方は、ムンバイはアジア最大のスラム街を有することを知っているかもしれませんが、世界一高級な住宅といわれている建物もまたムンバイにあることはご存じでしょうか?
【高層マンションかと思ったら世界一の高級住宅】
古い建築物も中東から入ってきたイスラム教、古来からあるヒンドゥ教、ヨーロッパから来たキリスト教、戒律の厳しいジャイナ教、ペルシャから来たゾロアスター教などたくさんの文化が混ざっています。
今回リョーゾー社長が旅の間泊まっていたのはRESIDENCY Hotelと言って南ムンバイに位置しているホテルでした。
このホテルから南には”Fort (フォート)”と呼ばれるイギリスのヴィクトリアン・ゴシックの影響を受けた建築物が立ち並ぶエリアがあります。
イギリスのような街並みにヤシの木などが繁茂し、そこをクラクションを鳴らしながら騒がしく通る大量の車と人はやはり他にはない光景だと思います。
私はぜひこのFortをブログで紹介してみたいと思いました。
●世界遺産、旧ヴィクトリア駅
今回紹介するのは世界遺産にも登録されているFortを代表する建物”チャトラパティ・シヴァジ・ターミナス駅”(CST駅)です。
【夜のライトアップもきれい】
このCST駅、イギリス植民地時代に建てられヴィクトリア女王にちなんで”ヴィクトリア駅”と名付けられましたが、今では変わってマハラシュトラ州の英雄チャトラパティ・シヴァジの名前が使われています。
昔は写真の箇所にヴィクトリア女王の像が掲げられていたそうですが、インドの独立後に撤去されたそうです。
このCST駅の凄いところは世界遺産であるにも関わらず、南ムンバイの主要な駅として現役で活躍している事です。
であるがゆえにこのCST駅は2008年のムンバイ同時多発テロのターゲットになり多くの人が犠牲になりました。(建物の全てが一般に解放されているわけではありません)
我々が駅のホームで写真を撮ろうとすると武装した警官(兵隊?)がテロを警戒して注意しに来ました。
切符売り場は写真撮影できますが、駅のホームは撮影禁止でした。
【写真撮影可能な切符売り場】
かの有名な英国小説「ジャングルブック」は作者のラドヤード・キップリングのインド生活から生まれて来たそうですが、彼の父親であるジョン・ロックウッド・キップリングはインドでアートスクールの校長先生でした。
そのアートスクールの教え子たちがこのCST駅の装飾に見られる動物たちの彫刻をデザインしたとガイドさんが言っていました。
当時のイギリスの人たちにとって初めて見る動物たちは想像力を大いに刺激した事でしょう。